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KIMONO & YUKATA

着物・浴衣のクリーニングと色掛け検品から仕上げ、保管まで

たとう紙を開くと、着た日の記憶もよみがえる。大切な着物や浴衣のお手入れは、シミを探すだけでなく、生地の強さや色の変化を読むことから始まります。職人の仕事を、検品からたどります。

着物・浴衣のクリーニングと色掛け

工房の最初の仕事は、洗うことではありません

祝着、振袖、訪問着、そして夏を一緒に過ごした浴衣。工房に届く一枚には、さまざまな時間が重なっています。きれいに見える着物にも汗の跡が残っていたり、目立つシミの近くで生地が弱っていたりすることがあります。

デアでは、届いた着物をまず広げて検品します。汚れの位置だけでなく、素材、柄、日焼け、カビ、縫製や繊維の状態を確認するためです。この段階で得た情報が、その後のシミ抜きや洗浄の判断を支えます。お客様が気になっている箇所も、最初に共有していただけると役立ちます。

襟の化粧汚れと、見えにくい汗の跡

襟にはファンデーション、袖口には皮脂、脇や背中には汗。付着するものも場所も違うため、全体を一律に洗うだけでは十分に対応できない場合があります。そこで、必要な箇所へ手作業の前処理を行います。

特に正絹は、強くこすると白っぽいスレや毛羽立ちが生じることがあります。職人は布を支え、道具の当て方や洗浄剤の加減を調整します。目の前の汚れを落とす力と、生地の表情を守る力。その両方を考えることが、着物のお手入れには欠かせません。

手作業と専用設備を、役割に合わせて

部分処理の後は、素材やつくりに合う全体洗浄へ進みます。デアでは着物専用の洗浄設備を使い、洗浄液の流れや動きに配慮して扱います。「すべて機械任せ」でも「すべて手洗い」でもなく、一枚の状態に応じて工程を組み合わせる考え方です。

正絹の訪問着と綿の浴衣は、同じ和装でも素材や加工が異なります。絞り、箔、刺繍などがある場合には、その部分の状態も確認します。ご自宅でのお手入れに迷うときは、表示だけで判断しきれない装飾や仕立ても含めてご相談ください。

汚れを落とした後に、色を考えることもあります

古い着物の黄ばみや変色は、付着した汚れを除去するだけでは整わない場合があります。日焼けやカビ、過去の処理などで色が変化している場合には、クリーニングとは別に「色掛け」を検討します。

色掛けは、周囲の地色や柄になじむよう染料を調整し、薄くなった部分などへ色を補う修復です。写真では細い筆で繊細な箇所を扱っています。どんな変色にも使えるわけではなく、素材や柄、傷み方によって対応範囲が変わります。元の雰囲気を残したいというご希望も、判断の大切な材料になります。

蒸気の向こうで、布の表情を整える

洗浄を終えた着物は、仕上げで面を整えます。しわを平らにすることだけが目的ではありません。蒸気や熱の加減を見ながら、布のなめらかさや柄の表情に気を配り、一枚として着やすい状態へ仕上げていきます。

襟、袖、裾などを順に確認すると、最初の検品とは違う角度で、残ったシミや色の差も見えてきます。古い変色や繊維の傷みには限界があるため、無理に処理を重ねず、できる範囲を見極めることも職人の仕事です。

次に着るのは来月、それとも数年後でしょうか

着用予定が近い一枚と、次の世代へ残すために長く保管する一枚では、返却後の考え方も違います。長期保管を希望する方には、専用パック加工もご相談いただけます。一般的な輸送用ビニールと同じものではないため、対象品、保管期間、開封後の扱いなどの条件を事前に確認してください。

普段のお手入れでは、着用後の湿気や見えにくい汗に目を向け、汚れが気になるまま長くしまい込まないことが大切です。浴衣も、季節が終わった時点で状態を確認しておくと、次の夏に慌てずに済みます。

思い出と一緒に、気になる箇所をお伝えください

料金は着物の種類だけでなく、特殊なシミ抜きや色掛け、保管加工の必要性によっても変わります。全体、襟や袖、気になるシミ、表示の写真に、分かる範囲の素材や保管状況を添えてご相談ください。正式な対応や料金は、現物の検品を踏まえてご案内します。

着用予定が決まっている場合は、必ずその日付もお知らせください。式典や季節の行事に間に合わせるためにも、余裕を持ってお預けいただくことが大切です。受け継いだ一枚も、今年初めて着た浴衣も、その先の時間を考えてお手入れします。

着物と浴衣を預ける際のご質問

Q.古いシミは丸洗いで落ちますか?

通常の丸洗いでは落ちにくいものがあります。特殊シミ抜きや色掛けを検討しますが、生地の傷みや変色の状態によって限界があります。

Q.浴衣だけでも依頼できますか?

はい。素材、表示、帯の有無などを確認して、該当する料金をご案内します。最新の条件は料金表をご確認ください。

Q.長期保管用のパックも相談できますか?

はい。対象品や保管条件、開封後の扱いも含めてご相談ください。通常の梱包用ビニールとは異なる加工です。

料金とご依頼について

素材・サイズ・状態と必要な作業により、料金や納期は変わります。現在の料金と条件は公式料金表をご確認ください。正式な対応範囲は検品を踏まえてご案内します。

次に袖を通す人のことまで、考えるお手入れ。

着物全体と柄、襟・袖やシミ、表示の写真をお送りください。着用予定や長期保管のご希望も承ります。

対応できる方法と仕上がりは、お品物の状態によって異なります。写真で判断できない点は、現物確認後にご案内します。