コートにカビを見つけたら払う前に考えたい洗浄と変色の相談
しまっていたコートに白い付着物や黒い点がある。強くこすったり、すぐ漂白剤を使ったりする前に、素材と傷みを確認しましょう。布のコートと革のジャケットでは、必要な手入れも異なります。

収納していたのに、なぜカビが気になる?
着用後のコートには、目立たなくても皮脂やほこりなどが付着しています。汚れを残したまま風の通りにくい場所へしまうと、湿気もこもりやすくなります。表側だけでなく、襟、袖、裏地、ほかの衣類と接していた部分にも目を向けてください。
カビらしい付着物を見つけたときは、広がっている場所と範囲を記録しておきましょう。白いものが時間とともに必ず黒いカビへ変わる、と色だけで決めることはできません。付着物、変色、素材の傷みを一緒に確認する必要があります。
払って見えなくなっても、確認は必要
表面の付着物が落ちても、生地に汚れや色の跡が残ることがあります。強いブラッシングは毛羽立ちや表面の傷みにつながるため、目立つ場所を何度もこすらないでください。ウールなどのコートは、家庭で丸洗いすると縮みや型崩れも心配です。
自己流で漂白を重ねるより、全体の状態が分かる写真を添えて専門店へご相談ください。デアでは素材、染色、裏地、付属品を見て、対応できる洗浄や補修を検討します。すべての状態で同じ結果になるわけではありません。
布のカビ処理を、別品目の作業写真で見る
ここに掲載しているのは、コートそのものではなく、カーテンのカビ取り作業と比較写真です。生地を広げ、状態に合わせた薬剤やブラッシングで処理する考え方をご覧いただけます。
カーテンで落とせた処理を、ウールのコートへそのまま行うことはできません。繊維や色が違えば、使える薬剤も変わります。カビの跡を薄くしたいという希望と、生地を傷めないことの両方を考えて進めるのが、専門クリーニングの大切な判断です。


革は、洗浄と色の修復を分けて考える
レザージャケットでは、カビに伴う変色が残る場合があります。汚れを除去するクリーニングで十分なのか、色を整えるリカラーも必要なのかを、革の種類と状態から判断します。
掲載例では、汚れのある革の表面を整え、周りの色に合うように染料・顔料を調整しています。厚く色を重ねすぎると風合いを変えてしまうため、革の質感とのバランスを見ながら少しずつ進めます。洗って落ちない跡にも、相談できる選択肢があります。


戻ってきたコートを、湿気の少ない場所へ
クリーニング後も、詰め込みすぎない収納と定期的な換気を心がけましょう。カバーをかけるときは通気性も確認し、濡れたままの衣類と密着させないようにします。
相談の際は、布か革か、いつ気づいたか、保管場所、すでに行った処理をお知らせください。全体写真に加え、襟や袖、裏地の写真があると状況を伝えやすくなります。受け付けの可否や必要な処理は、現物の確認後にご案内します。

ご依頼前に確かめたいこと
コートでも、写真のカーテンのように白くできますか?
素材・染色・傷み方が異なります。写真は別品目の施工例で、コートの仕上がりを保証するものではありません。状態に合う方法を個別に検討します。

