塩素系漂白剤を使った洗濯槽洗浄のやり方。実際にやってみた!

お使いの洗濯機の洗濯槽、定期的にお掃除をしていますか?
やり方もわからないという人もいるかと思いますが、実はとても簡単なんですよ。
今回は、自宅にある漂白剤を使って洗濯槽の掃除をする技をわかりやすくご紹介します。

目次

洗濯槽の洗浄は酸素系漂白剤がいい?塩素系漂白剤がいい?

洗濯槽掃除
洗濯槽の洗浄方法についてネットで検索してみると、かなり多くのケースで酸素系漂白剤または洗濯槽クリーナーのような専用の洗剤を使うことがおすすめされているのがわかります。

酸素系漂白剤がおすすめされている理由を調べてみると、

・洗濯に使う漂白剤だから安心
・余ったら洗濯に使えるからコスパが良い
・塩素系漂白剤は洗濯槽に残ると衣類が漂白されてしまいそうで不安

などが見つかりました。
確かに洗濯機周りには塩素系漂白剤よりも酸素系漂白剤の方が扱いやすいように感じます。

塩素系漂白剤を推奨しているのはプロが多い?

塩素系漂白剤は、「ハイター」や「ブリーチ」に代表されるような漂白剤です。
ご家庭では洗濯よりもキッチンで布巾やクロスなどの除菌に使われることが多いのではないでしょうか。

洗濯槽に塩素系漂白剤を使う方法も見つけたのですが、私が今回調べてみた限りでは、塩素系漂白剤をおすすめしているのはお掃除業者のお役立ちブログのようなプロ目線の情報サイトさんが多いように感じました。

そこで、クリーニングのプロであるデアの代表にも聞いてみたところ、「洗濯槽の汚れは主にカビ(黒カビ)が多いので、効果的なのはやっぱり塩素系漂白剤だと思います」という回答でした。

なるほど。やはり、お洗濯・クリーニングのプロの意見は塩素系漂白剤で一致してるのかな?と思って、次に調べてみたのは洗濯機の説明書です。

メーカーが推奨しているのは、なんと塩素系漂白剤!

まず、うちの洗濯機の説明書を確認してみると、推奨されているのは塩素系漂白剤でした。汚れがひどい時は市販の洗濯槽クリーナーを使ってもOKですが基本的には塩素系漂白剤で良いと書かれています。

他のメーカーの推奨も確認してみた結果、おすすめはやはり塩素系漂白剤です。

▼パナソニック

水量50 Lに対して、衣類用の塩素系漂白剤を約200 mLを入れます。約11時間そのままにしてから、すすぎと脱水運転を行います。

出典:洗濯機・衣類乾燥機「洗濯槽の黒カビ 予防と対策」

▼シャープ

洗濯槽のニオイが気になる時は、洗濯槽クリーナー(塩素系)〔別売品:ES-C〕で「洗い(洗浄)8時間の[お手入れ]モード」を行い、ニオイの元になる洗濯槽の汚れや雑菌を洗い流してください。

出典:洗濯槽(ドラム)内のにおいが気になります。

▼日立

▪️使用できるもの
洗濯槽用塩素系漂白剤(洗濯槽クリーナー)
衣類用塩素系漂白剤(ハイターなど)
防食剤配合塩素系漂白剤(例:日立洗濯槽クリーナー「SK-1」)
▪️使用できないもの
酸素系漂白剤
台所用漂白剤

出典:洗濯槽のお手入れ方法(槽洗浄コース)について知りたいです。

▼ハイアール

市販の洗濯槽クリーナー(1回分)、または市販の塩素系漂白剤を約200ml入れて、ふたを閉める。(中略)酸素系漂白剤は使用しないでください。

出典:ハイアールJW-KD85A取扱説明書・寸法図

なぜ一般的には酸素系漂白剤がおすすめされているの?

洗濯槽クリーニングの漂白剤
酸素系漂白剤は日頃のお洗濯に使うものなので、洗濯槽のクリーニングもできそうなイメージがありますが、メーカーもクリーニングのプロも塩素系漂白剤を推奨しています。

では、なぜネットで見かけるのは酸素系漂白剤を使った方法が多いのでしょうか。

塩素系漂白剤よりも家庭で扱いやすく安心感がある

これは私なりの解釈なのですが、酸素系漂白剤の方が家庭で扱いやすいという理由が挙げられると思います。
塩素系漂白剤は白いものを白くする漂白効果と除菌効果は抜群ですが、洗濯に関しては使えない衣類の方が多いです。
酸素系漂白剤の方が種類が多いですし、色柄物にも安全に使えるので洗濯においては利便性が高いと感じます。
家庭でも安全に使えるところが、洗濯槽の掃除にも酸素系漂白剤を使うと安心いうイメージにつながっているのではないかと感じます。

カビが落ちるイメージが強い

「酸素系漂白剤の方が洗濯槽のカビがよく取れる」と言われることがあるのですが、これに関してはイメージが先行しすぎているように感じます。

塩素系漂白剤の主成分である次亜塩素酸ナトリウムはカビを分解しながら落とします。そのため、洗濯槽クリーニングが終わってもカビがごっそり浮いていることはありません。

お風呂のパッキンのカビにカビ取り洗剤を吹きかけておくと、いつの間にか黒カビが落ちて白くなっていますよね。あれと同じことが洗濯槽の中でおこっているので、カビが落ちたという実感は見た目ではわかりにくいのです。

一方、酸素系漂白剤はカビをはがし取るように落としていくので、洗濯槽からはがれたカビが浮いてきます。つまり、目で見たときの印象では酸素系漂白剤の方がカビがよく落ちているように感じられるのです。

しかし、洗濯槽の気になる汚れは主にカビであり、塩素系の洗浄成分はカビの色素とカビの細胞そのものを分解する働きがあると考えると、より効果が高いのは塩素系漂白剤になります。

まずは洗濯機の説明書を読んでみましょう

洗濯槽の掃除
これは私自身の反省点なのですが、最近はなんでもまずネットで検索してあらゆることを調べがちですが、洗濯槽のお手入れ方法はメーカーによっても違いますしドラム式・たて型でも異なりますよね。
みなさんもぜひお使いの洗濯機の説明書を読んでみて洗浄方法を確認してみてください。
推奨する洗剤と使用量もきちんと書かれていると思いますよ。

塩素系漂白剤で洗濯槽洗浄をしてみた!

うちの洗濯機は塩素系漂白剤が推奨されていたので、実際に塩素系漂白剤を使って洗濯槽の掃除をやってみました。

洗濯槽洗浄をする前の注意

洗濯槽洗浄はつけおき洗いになるので、時間がかかります。
うちの場合は、12時間かかると説明書に書かれていました。
先に洗濯を済ませておくことをおすすめします!

塩素系漂白剤を使った洗濯槽クリーニングのやり方

今回は説明書に記載されている通りにやってみました。
流れとしては、以下のようになります。

ステップ1:槽洗浄ボタンを押す
ステップ2:注水が始まる
ステップ3:パルセーター(回転羽根)が回り始めたら塩素系漂白剤を入れる
ステップ4:待つ

洗濯槽洗浄の方法は、お使いの洗濯機の説明書に従ってくださいね。
ドラム式でも「注水→塩素系漂白剤を入れる→つけおき」という流れは同じです。

ステップ1:槽洗浄ボタンを押す

洗濯槽掃除のやり方
槽洗浄モードがある洗濯機なら、塩素系漂白剤さえあればすぐに洗濯槽洗浄を始められます。
槽洗浄モードがない場合は洗濯機を3分くらい回してから3時間〜一晩放置しておくというやり方もあります。

ステップ2:注水する

槽洗浄ボタンを押すと注水が始まるのですが、うちの洗濯機の場合50℃までのお湯が使えるようだったのでシャワーを50℃に設定してお湯をためました。
糸くずフィルターなどの細かい部品も洗う場合は、あらかじめ外しておきましょう。

ステップ3:パルセーター(回転羽根)が回り始めたら塩素系漂白剤を入れる

洗濯槽掃除のやり方
お湯を入れたら塩素系漂白剤を入れます。
塩素系漂白剤の量は説明書に従って200mlにしてみました。
必要量も洗濯機の取説に書かれていると思いますが、わからない場合は「水10リットルに対して50cc」を目安にしてください。

ステップ4:待つ

後は待つだけです!
この間に、糸くずフィルターなどの外せる部品を洗っておきましょう。

途中で様子を見てみると、汚れがはがれていましたよ。
洗濯槽掃除のやり方
汚くてすみません!

塩素系漂白剤で洗濯槽洗浄をした結果は?

まず塩素系漂白剤を使うとツーンとした臭いが気になるかな?と思っていたのですが、水で薄くなっているからか、思っていたほど強い臭いはありません。
窓を開けていますが、洗濯機の蓋を閉めておけば全く気にならないレベルです。

こちらはつけおきをした後の水の様子です。
洗濯槽掃除のやり方
汚れが浮いていて、水も濁っています。
水がここまで汚れたということは、洗濯槽の見えない部分のカビやそのほかの汚れも落ちていると考えて良いのではないでしょうか。

たった200ccの塩素系漂白剤で掃除ができたので、洗剤のコストだけだと40円くらいです。
とても経済的ですし、1ヶ月〜2ヶ月に1回くらい洗濯槽クリーニングをすれば安心して洗濯できるなら、簡単で効果的なメンテナンスだと感じます。

時間がかかることだけが気になりますが、夜に始めれば翌朝には終わっているので、特に裏技も工夫する必要もありません。
洗濯槽の汚れが気になっている方は、1度やってみると想像以上に簡単に洗濯機も気持ちもスッキリすると思いますよ。

洗濯槽洗浄のよくある質問

洗濯槽掃除のよくある質問
洗濯槽洗浄について、よくある質問をまとめます。

洗濯槽に水がたまらない/洗濯機に洗浄モードがない

お使いの洗濯機によっては電源を入れる前に水を入れてしまうと安全のために排水されることがあります。
水がたまらなかったり、そもそも槽洗浄モードがない場合は、洗濯機を高水位の標準コースに設定して、水と塩素系漂白剤を入れたら一時停止をした状態でつけおきすると良いでしょう。

なるべく時間をかけずに洗濯槽をキレイにしたい!

うちの洗濯機では塩素系漂白剤を使った洗濯槽クリーニングは12時間かかりました。ほかの洗濯機の説明書を読んでもひと晩かかるのが通常のことなのかな?と思います。

もっと短時間で済ませたい場合は、市販の洗濯槽クリーナーを使うと良いでしょう。
洗濯槽の汚れ落としに特化しているので、洗剤と水を入れたら標準コースで洗うだけでも気になる汚れを落としてくれます。
ただし、それでもやはり3時間くらいはつけおきした方が効果的ですし、塩素系漂白剤の香がコスパには優れています。

酸素系を使った後に塩素系漂白剤を使っても大丈夫?

酸素系と塩素系は「混ぜるな危険」であることはみなさんご存知の通りですよね。
私もいつも酸素系漂白剤を使っている洗濯機で塩素系漂白剤を使ったクリーニングを行うということで、最初はちょっと不安がありました。

塩素系漂白剤を入れる前に洗濯槽を水で流した方が良いのかな?とも思ったのですが、今回はそういった事前準備はせずに、ただ洗濯機にお湯をはって塩素系漂白剤を入れてみました。
結果は全く問題なしでした。

絶対大丈夫!と言い切ることはできませんが、洗濯槽カビキラー(塩素系)のよくあるご質問でも、酸性の漂白剤を使用した後に塩素系漂白剤を使うことは可能で、万が一排水で混ざったとしても危険なレベルの塩素ガスが発生することはないと書かれています。
洗剤はすすぎで流れていくので、そこまで神経質にならなくても大丈夫そうですね。

目次