バッグ・財布の修理レポート4

編まれたようなレザーが特徴の長財布です。もともと白い財布です。
触り心地は良いのですが、角が立っているので、そこに手垢が集中して汚れてしまいます。

白い顔料に、革の風合いを出すために染料をミックスしてカラーリングを施しました。
良い感じに仕上がりました。

ゴヤールのキャンバスバッグは樹脂コーティングされていて、汚れにくく丈夫で使い勝手がいいのです。つい重たい荷物を入れてしまいがちです。

しかし、ハンドル（把手）が細く華奢に出来ていて、壊れやすいのです。
革部分が壊れていますので、取り外して作り変えます。

うまく付け替えました。
更にインクのシミたような跡も染み抜きクレンジングで処理をしました。

きれいになりました。

キャンパス地が布のガーデンパーティです。
黄ばんでしまいました。

バッグ底にもカビが生えています。

まずカビの除去をします。カビのつき具合が軽症でしたので、クレンジングとカビ予防スプレーですみました。
厄介なのは、布部分の黄ばみです。

バッグ専用のクリーニングとクレンジングで汚れを十分に落とした後に漂白作業を繰り返し、やっと元の白さを取り戻しました。
仕上げに、汚れがつきにくくなる加工をして完了しました。

クロエショルダーバッグ、チェーンが特徴です。かぶせにはスエードレザーが使われています。
しかしながらスエードレザーは、ツルツルしたスムースレザーと違って、湿気をすいやすく汚れも付きやすいレザーです。

スエードレザーはまた、ツルツルしたスムースレザーと違って、リカラーが難しいのです。
顔料を使うとゴワゴワしてしまうので、染料を色に合わせて染色していきます。
スエードは毛羽立っているので、染料の吸い方も部位によって変わるので、調整しながら色をかけていきます。新品のような風合いを取り戻しました。

ファスナーの開け口のところが、スエードレザーです。
スエードレザーは、ツルツルしたスムースレザーと違って、湿気をすいやすくゴワゴワしているので、汚れも付きやすいレザーです。

スエード用のクリーニング＆クレンジングで汚れを落とし、スエード用のカラーリングで、鮮やかさを取り戻します。
スエードのお手入れでよく消しゴムを使うという方法が良いと言われていますが、あまり強くこすると、染料がはげてきます。おすすめできません。