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事例005 クローゼットにしまったニットが毛玉だらけ!!応急処置で見栄え良くできる?

セーターの毛玉
8月もお盆が過ぎたら、少しずつ夏の終わりを感じ始めるものです。
ニット、セーターなどの季節感が強い衣類は、シーズンオフになるとクローゼットの奥にしまうという人が多いのですが、いざ着てみようと取り出してみると、毛玉がいっぱいついていた・・・ということもあると思います。
着ている時にはあまり気がつきませんが、久しぶりに見てみると「これはちょっとマズいぞ・・・」と焦ってしまいます。

目次

毛玉ができやすいのは摩擦が起こりやすい部位

そもそも毛玉が何かというと、摩擦によって繊維が引き出されて、先端が玉状になってしまったものです。

毛玉の仕組み
毛玉は繊維に摩擦が起こることで発生するので、服を着たり洗濯をするだけでできてしまいます。特に毛玉になりやすいのは擦れやすい以下の部位になります。

・わき
・えり
・腰
・パンツの内股
・袖口
・裾まわり

また、バッグやリュックの肩紐部分との摩擦によって毛玉が増えることもありますし、足を組む人はいつも組んでいる部分に偏った毛玉ができることもあります。

 

毛玉ができやすいのはニットだけでない

毛玉ができやすい衣類といえばセーターというイメージがあるかもしれませんが、ウール混紡コートなどの天然素材と合成繊維の混紡も毛玉ができやすいアイテムです。

いずれにしても、1度毛玉ができてしまったらそのままにしておくわけにはいきません。
洗濯などで自然にとれることはないので、処理をする必要があります。

 

毛玉取り器でガリガリとっても大丈夫?

毛玉取り器毛玉の取り方として真っ先に思いつくのは毛玉取り器ではないでしょうか。
毛玉取り器は高速回転する内刃を複数の穴がある外刃で覆う二重構造になっていて、衣類をガードしながら毛玉だけをカットできる仕組みになっています。

とても手軽で便利なのですが、簡単に毛玉が取れてしまうためつい衣類に押し付けてしまいがちです。
毛玉は生地とつながっているので、ガリガリ削り取ってしまうと衣類に傷がついてしまいます。
簡単に毛玉が取れるからこそ、やり過ぎないことが大切です。

ただ、これはどのような方法で毛玉取りを行っても同じことが言えます。
「毛玉を取る=繊維をカットする」という行為になるので、毛玉取りを行った部分は生地が薄くなり衣類は少しずつ傷ついているんです。
毛玉を取る時は慎重に、細心の注意を払うようにしましょう。

 

毛玉取り器がないときの応急処置方法

毛玉取り器がない時に手軽に毛玉を取る方法は2つあります。

 

方法1:ハサミで毛玉をカットする

ハサミで毛玉をカット
毛玉が少量ならハサミで丁寧にカットするという方法があります。
ハサミは眉毛カット用などの小さなものを使いましょう。

洋服を平らなところに置いて、ハサミを平行に当てます。後は衣類を切らないように注意しながら毛玉をカットするだけです。

毛玉をひとつひとつハサミでカットするのはなかなか大変なので、袖口の毛玉がちょっとだけ気になるときなどにおすすめです。

 

方法2:T字カミソリを使う

カミソリにはT字やI字がありますが、毛玉取りに便利なのはT字カミソリです。
洋服の表面を優しく撫でるようにすると簡単に毛玉が取れます。

カミソリを動かす方向は、編み目の縦方向です。反対の手で布をしっかり押さえて表面を撫でるように毛玉を取っていきます。

マルの中がカミソリで毛玉を取ったところです。
カミソリで毛玉取り
毛玉取り器ほど短時間でごっそり取ることはできませんが、その分、カミソリが当たっている部分をしっかり目で確認しながら丁寧に作業することができます。

I字カミソリでも毛玉取りは可能なのですが、平行を保つのが難しくちょっと角度がつきすぎるだけで編み目を切ってしまうことがあります。
毛玉取りにはT字をおすすめします。

 

毛玉になりにくい洗濯は「手洗い」

毛玉は洗濯機で洗うだけことでも発生してしまいます。
できるだけ毛玉を作らずに洗濯をするなら、洗濯機で他の衣類と一緒に洗ってしまうのではなく、大切な衣類だけは手洗いするようにしましょう。
セーターを自宅で手洗いする方法をご紹介します。

 

1.おしゃれ着用洗剤で押し洗いする

ウールセーターを手洗いする場合は、エマールなどのおしゃれ着用洗剤と柔軟剤を使います。

バケツや洗面台に30℃程度のぬるま湯をはって、おしゃれ着用洗剤をよく溶かします。
洗剤の量はお使いの洗剤に記載されている量を目安にしてください。

洗う衣類はネットに畳んだ状態で入れておきます。
洗剤液に優しく両手で沈めて、持ち上げて浮かします。この押し洗いを20回程度行います。

2.しっかりすすぐ

洗剤液を流して、綺麗な水に入れ替えます。
同じように20回ほど押し洗いをしながらすすぎを行います。

3.柔軟剤につける

水を入れ替えて、柔軟剤を溶かします。
セーターを入れて、同じく押し洗いをします(20回程度)

なお、柔軟剤を浸透させた後はすすぎを行う必要はありませんが、気になるようならすすいでもOKです。
手洗いの場合は柔軟剤の量を規定量より少なくしても大丈夫です。

4.脱水する

脱水の方法は2通りあります。
ひとつは洗濯機で脱水する方法です。脱水時間は、できるだけ摩擦を防ぐために30秒程度にしておきましょう。

もうひとつはタオルに挟んで水を切る方法です。徹底的に摩擦を防ぎたいならこちらの方法をおすすめします。
押し洗いの要領で軽く水分を落としたら、タオルに挟んでさらに抑えてタオルに水分を移します。

5.平干しで乾燥させる

干し方は洗濯表示に従って干すと良いのですが、ハンガーにはかけずに風通しの良い日陰で平干しにして自然乾燥を行うと伸びることなく干すことができますよ。

 

毛玉になりにくい保管方法が知りたい

衣類をクローゼットに収納している間にも摩擦が起こって毛玉になってしまうことがありますので、丁寧に長く着ていきたい衣類はシーズンオフの長期保管をする前にも少し気をつけてみてください。

 

衣類用のブラシでブラッシングする

衣類のブラッシング
セーターはブラッシングをすると繊維の絡まりがほぐれて毛の流れが整います。毛玉防止にとても効果的ですよ。
静電気を防ぐために、ブラシは化学繊維ではなく動物毛で作られたものを選んでください。

▼ブラッシングの方法
1.ハンガーに洋服をかける。

2.繊維と逆の方向にブラッシングします。
繊維と同じ方向にブラッシングすると埃などがなでつけられてしまうので、最初は下から上に動かすように繊維の流れとは逆にブラシを動かしてください。

3.繊維にそってブラッシングする。
最後に埃を払うようなイメージで、サッサッと上から下に(繊維の流れにそって)ブラシを動かしてください。

 

柔軟剤を使ってハンガーで保管する

保管前の最後のお洗濯は仕上げに柔軟剤を使います。これだけで静電気を抑える効果が期待できます。
保管方法はハンガーをおすすめします。畳んで他の衣類と一緒にしまうと、接触による摩擦で毛玉ができることがあります。
できれば不織布で作られた衣類カバーに入れてハンガーにかけておくのがベストです。

 

毛玉ができたときにやってはいけないこととは?

急いでいるときに毛玉を発見してしまったら、つい引っ張って取ってしまいたくなりますが、毛玉は引っ張ってはいけません。
繰り返しになりますが、毛玉は衣類の繊維とつながっているので、毛玉を引っ張ることは生地を引っ張るのと同じです。
糸が飛び出したようになったり、毛玉よりもひどいことになってしまいます。

毛玉を見つけたら、

・ハサミでカットする
・毛玉取り器でとる
・カミソリでとる

のいずれかの方法を試してみてください。

 

うまく洗える自信がない時にはプロに相談してみましょう

毛玉取りの応急処置と毛玉ができにくい洗い方をお教えしましたが、

「メンテナンスしてる時間がない!」
「長期保管前に徹底的にキレイにしたい」
「大切なニットを洗濯で縮ませたくないし、伸びるのもイヤ!」

という時もあると思います。
ご家庭でのメンテナンスが難しいときには、気軽に宅配クリーニングのデアのサービスを活用してください。

デアで毛玉取り
デアではお預かりした衣類を職人がチェックして、素材に適した方法で手洗いによるクリーニングを行っています。毛足もフワッフワに蘇りますよ。
また、軽い毛玉なら無料で処理させていただいています。プロの手で生地が傷まないようにお手入れしますので、仕上がりを楽しみにお待ちくださいね。

しつこい毛玉を無理して取ろうとすると、繊維に傷がついて衣類に穴が穴が空いてしまいます。
毛玉取り器の角度が悪かったり、ちょっと力を入れるだけでも簡単に穴になってしまいますので、大切な衣類や高価な衣類など難易度が高い場合はぜひデアをご活用くださいね。

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