デアのクリーニング歳時記
7月 着物・浴衣
7月下旬、ようやくうっとうしかった梅雨が明けます。
じめじめとした雨の時期が終わったこの時期にぜひ、手入れをしておきたいのが着物・浴衣です。
あなたは「土用干し」という言葉を知っていますか?
毎年7月20日前後~8月6日前後までが、「夏の土用」の期間です。「夏の土用の丑の日」は、ウナギを食べておくと夏バテ防止にいいというのはよく知られていますね。
土用とは年に4回あり、季節の移り変わりの目安となる区切りの時期のことなのです。
この時期は、東洋医学でもきちんと体を休めて無理をせず過ごし、次の季節に備えてさまざまな準備をするべきだといわれている期間です。
昔からの習わしでその時期に「手入れをして干しておくといい身の回りのもの」も、決まっています。
「夏の土用干し」は、「梅干しを作るために収穫した梅を干して、しまってあった着物を手入れして干しておくといい」ということが昔から言われています。いわゆる着物の「虫干し」を土用の時期にしておけ、ということですね。
「先人の知恵」から言っても、着物を干して手入れしておくのがいい時期を逃さず、しっかりとケアをしておきましょう!
【7月にしておいたほうが良い着物・浴衣の手入れの方法 土用干し=虫干しのやり方】
まずは、クローゼットや桐箪笥から着物・浴衣を出し、状態のチェックをしましょう。
湿気の多かった梅雨の時期を過ぎて、デリケートな着物がいたんでいないかを隅々まで確認しておきましょう。
正絹の着物ならば、ほんのわずかに付着した人の手や首元の皮脂アブラが、6月の湿気を引き金に、茶色っぽい多数のシミになってしまっていることもあります。
そのほか、以前着用したときに飛沫で飛び散った人の唾液や、首元・胸元の汗などが残っていた場合は、湿度の多かった時期を過ぎて変色汚れになってしまっていることも。
高級で繊細な正絹の着物は、湿気に非常に弱いものです。
特に汚れが付きやすくシミ汚れを引き起こしやすいのは、掛衿、袖口、前身頃、
胴裏、八掛、裾の部分です。
それらの部分にもしも茶色く変色したシミを見つけた場合は、すぐ着物クリーニング専門店に依頼してシミ抜きとクリーニングをしましょう。
どんな衣類についた汚れ・シミも同じですが、時間がたてばたつほどとれにくくなります。
また、できれば、着用して汚れがついたことが確かなら、しまう前にも着物クリーニング専門店でクリーニングをしておくのがベストです。
わずかな汗汚れでもそのまま箪笥に正絹の着物をしまったら、次に出して着るときにはシミになっている場合が非常に多いのです。
短時間の着用で汚れがほとんどつかなかった場合でも、簡単な手入れをしてからしまいましょう。
水で濡らしてかたくしぼったタオルや柔らかい布でぽんぽんと軽く拭き(軽度の汗汚れやホコリを取り去ります)、一晩和装ハンガーにかけて屋内干しをしてからしまっておくのがおすすめです。
着物の状態のチェックをして、特に汗汚れやシミなどの異常がなかったら、7月に特に行いたいのはもちろん「土用干し」=土用の時期に行う「虫干し」ですね。
着物の虫干しをして、梅雨の時期にこもった湿気をしっかり抜いておきましょう。
昔から「土用干し」をしておくと着物を虫に喰われることが防げる、と言われているのです。
具体的には「土用干し=虫干し」はこのようにするといいでしょう。
一週間天気予報を、まずはよくチェックしておきましょう。湿度が低く、雨が降る予報がない晴れ続きのタイミングがあったら逃さずに「土用干し」を予定しましょう。
理想的には晴天の日が2日以上続いた翌日(特に空気が乾燥する、虫干しによい条件がそろいます。)に、直射日光のあたらない場所で朝10:00ごろから15:00ごろまで干して、乾いた風にあてることです。
(注意:虫干しの予定の日の前日に雨が降ったら、虫干しは中止しましょう。)
一日の24時間の中でも湿気が多くなるのが朝方と夕方です。そのためその時間帯を避けて、10:00~15:00に虫干しを行うのが一番です。
虫干しが終わったら、着物の収納場所の箪笥やクローゼットも軽く掃除をしてから、できれば新しいたとう紙に包みなおして、着物をしまいましょう。(いままでのものと同じたとう紙を使用する場合は、たとう紙も干して湿気を抜いてからしまいましょう。)
この機会に収納の防虫剤・防湿材も新しいものに交換しておけば、さらに安心して大切な着物をしまうことができます。
しっかりと7月に干して、梅雨時期にこもってしまった湿気をきちんと抜いて着物をキレイな収納場所に保管しておけば、これから着るときに、着物がいたんでいるのに気づいて慌てることもありません。
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デアのクリーニング歳時記 8月もお楽しみに。