布団を自宅で洗えたら衛生的にも気持ち的にもスッキリすると思うのですが、大物洗いは大変なイメージがありますよね。
ただ、洗濯機で洗えるタイプの掛布団であれば、家庭洗濯もそう難しいことではないんですよ。
ポイントは洗剤の溶け残りをなくすことと、中綿を完全に乾かすことです。
実際に掛布団を洗濯機で洗いながら詳しい洗い方をご紹介します。
「洗える掛布団」とは?
洗濯表示をチェックしてみると、掛布団が洗えるかどうかがわかります。
こちらは掛布団の洗濯表示。平成28年11月30日まで使用されていた旧洗濯表示で記されています。
左から順に、
・30℃を限度とした洗濯機の弱水流または弱い手洗い+ネット使用
・塩素系漂白剤による漂白ができない
・アイロンはできない
・ドライクリーニングはできない
・手絞りの場合は弱く、遠心脱水の場合は短時間で絞るのがよい
となっています。
洗濯機で洗えることが確認できました。
洗濯機で布団を洗う注意点
掛布団の洗濯にかかる時間は「おまかせ」コースよりも長くなります。時間に余裕を持って取り掛かってみて下さい。
また、
・真冬用のしっかりとした厚みのある布団
・ダブルサイズなどの大きい布団
など、洗濯機の許容サイズを超えてしまう布団や、洗うことはできても完全に乾かすことが困難な布団は家庭洗濯を控えて下さい。生乾きやカビの原因になってしまいます。
洗濯機が一人暮らしサイズなどの小型な場合も布団洗濯には向いていません。
干したあと少しでも湿り気があった場合は、翌日も外干しして完全に乾燥させてください。湿った布団は健康にも良くありません。必ずよく乾かしてください。
洗い方の工程で洗剤を溶かして洗剤液を作る方法をご紹介していますが、ドラム式洗濯機や最新の洗濯機では洗剤を水で溶かしながら投入してくれる機能もあります。そういった機能をお使いの場合はこの工程は不要です。
溶け残りが心配な場合や、布団に直接洗剤液がかかることが気になる場合に試してみてください。
掛布団の洗い方:用意するもの
掛布団を洗うために用意しておくべきものを最初にそろえておきましょう。
なお、洗った掛布団はその日のうちに完全に乾かして取り込みますので、洗うのはよく晴れた日の午前中にしましょう。
洗濯洗剤
洗剤は通常のお洗濯に使っている「液体の洗濯洗剤(弱アルカリ性)」で大丈夫です。特別な洗剤を購入する必要はありません。
情報サイトでは「おしゃれ着用洗剤(中性)」が推奨されていることが多いようです。理由としては「洗濯洗剤は洗浄効果が高いので中綿を傷めることがあるため、洗浄力が穏やかなおしゃれ着用洗剤を使いましょう」という趣旨のようです。
しかし、クリーニング屋さんから言わせていただきますと、何か月も洗わずに使い続けている布団にしみ込んでいる汗、皮脂、その他の汚れには洗浄力が弱いおしゃれ着用洗剤では太刀打ちできませんし、液体洗濯洗剤で中綿が傷むとは考えにくいかな?と感じます。
今回洗う布団は「中綿がポリエステルの水洗いOKの洗える布団」ですので、こういった洗うことを前提にしている布団の場合は通常の液体洗濯洗剤で大丈夫です。
逆に、どうしても心配・・・という場合は、ご自宅では洗わずにデアにご相談いただいた方が安心です。
洗濯ネット、洗濯キャップ
選択ネットは必要な場合と不要な場合があります。
洗濯機によっては掛布団やカーペットカバーなどの洗濯に「洗濯キャップ」の使用が推奨・必須になっていることもありますので、必ず洗濯機の取り扱い説明書を確認して下さい。うちの洗濯機(NA-FA12V1-W)は洗濯キャップが必須なので使用します。
特になにも記載がない場合で、縦型洗濯機を使う場合はネットを使用した方が良いでしょう。
ドラム式洗濯機は基本的にはネットは使わないことが多いようですが取扱説明書に従ってください。
洗濯キャップと洗濯ネットは両方使うの?
「洗濯キャップを使う場合でもネットに入れた方が安心なの?」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
説明書には洗濯ネットについての記載がなかったのでメーカーのパナソニックさんに電話して確認してみました。
パナソニックさんの回答:「パナソニックの製品には洗濯キャップをご使用いただく機種とネットをご使用いただく機種がございます。NA-FA12V1-Wは洗濯キャップご使用機種ですのでネットは不要でございます」
洗濯ネットは不要とのことでしたので、今回はキャップだけで洗います。
掛布団の洗い方:洗濯ネットを使う場合
1.掛布団を折りたたんで洗濯ネットに入れておきます。
2.液体洗濯洗剤と水をしっかり混ぜて洗濯液を作ります。
洗濯機に液体洗濯洗剤を入れて、「おまかせ」コースで水の量は最低に設定してスタートします。←このとき、布団はまだ入れないでください。
洗剤がしっかり溶けたら1度電源を切ります。
3.洗濯ネットに入れた布団を入れます。
「ふとん」「大物洗い」などの布団の洗濯に最適なコースを選んで、スタートします。
掛布団の洗い方:洗濯キャップを使う場合
1.布団を洗濯機に入れます。
布団の角から丁寧に中の空気を追い出すように入れていきます。
入りきったら洗濯キャップをぎゅーっと押し込し下げてさらに空気を抜きます。
なお、洗剤の溶け残りが心配なようでしたら、「洗濯キャップを使う場合」の2の方法で、布団を入れる前に洗濯機に液体洗濯洗剤を入れて洗剤液を作っておきましょう。
2.洗剤を入れて「ふとん」「大物洗い」などのコースでスタートします。
掛布団の洗い方:ドラム式洗濯機の場合
ドラム式洗濯機では洗剤液を作っておくことができませんので、通常通りの方法で洗剤を投入します。
掛布団をネットに入れない場合は、布団を三つ折りにたたんで屏風折りにして洗濯槽に入れます。
「ふとん」「大物洗い」などの取り扱い説明書に書かれているコースで洗いましょう。
掛布団の洗い方:掛布団の干し方
干すときは、できれば2本の竿を使って下さい。内側に空気の通り道ができるので、濡れている状態を短くすることができます。
取り込んだあとでも少しでも湿り気が気になる場合は翌日も外干しして、内部までしっかりと乾燥させて下さい。
掛布団の洗い方:タンブリングで中綿をほぐす!
自然乾燥だけでも良いのですが、完全に乾いた布団を再度洗濯機に入れて10分ほどタンブリング乾燥をすると中綿がほぐれてふわっと仕上がります。
ドラム式洗濯機や布団が入るサイズの乾燥機をお使いでしたらぜひ試してみて下さいね。
コインランドリーの乾燥機でも同じ効果があります。
掛布団を洗濯機で洗ってみた感想は?
洗い方の手順も難しいことはないですし、洗う日を選ぶことと、洗剤の溶け残りがないようにすること、中綿までしっかり乾かすことに気を付ければ作業的には大変なことはありません。
水に濡れた布団の重さが心配だったのですが、想像していたよりも軽く物干し竿にも簡単にかけることができました。
布団が軽くなって全体的にスッキリしたように感じますし、気持ちもとても晴れやか!
デアの職人による布団クリーニングにはかないませんが、汚れが気になるときやシーズン中に洗いたいときにはとても良いと感じます。
ただし、布団の厚みやサイズによっては洗濯機では洗えないものも多いと思いますので、まずは薄手~やや薄くらいの掛布団や、この夏に使った夏掛けなどから試してみて下さい。
生乾きや中綿のかたよりなどが心配な場合は、無理せずデアにお任せ下さいね。
ご覧いただきましてありがとうございました!