一年中敷いて使える丈夫なギャッベやウールの絨毯も、「敷きっぱなし=洗わなくても大丈夫」ではありません。
人やペットが日々歩いたり座ったりする絨毯・ラグ・カーペットには、見えない汗や皮脂、ホコリ、食べこぼしなどの汚れが少しずつ繊維に蓄積しています。
特に高温多湿の夏場は雑菌やダニが繁殖しやすく、衛生面のリスクが急増します。
見た目はきれいでも内部には目に見えない汚れやアレルゲンが潜んでいることもあるため、一年中敷いている絨毯ほど定期的にプロのクリーニングでリセットすることが大切です。
夏こそ絨毯クリーニングが必要な理由
夏の絨毯クリーニングをおすすめする理由をご紹介します。
衛生面:素足・赤ちゃん・ペットが直接触れるから

素足で過ごすことが多い夏は、足裏の汗や皮脂、角質が絨毯の繊維に付着しやすくなります。
夏は人もペットも汗をかきやすく、知らず知らずのうちに絨毯に汗や皮脂が染み込んでいます。
繊維の奥に入り込んだ皮脂汚れは家庭で洗うのは難しく、放っておくと落ちにくい頑固な汚れになりがちです。
ハイハイする赤ちゃんや床でくつろぐペットにとって、直接肌が触れる絨毯が清潔であることはとても重要。
夏場に蓄積した足裏汚れや皮脂汚れは家庭用掃除機だけでは繊維の奥から完全に取り除けませんので、汗や皮脂が染み込んだ絨毯をこのまま秋冬も使い続けないよう、夏の終わりに一度リフレッシュしましょう。
ダニ・雑菌・アレルゲンの繁殖ピーク
高温多湿の夏はダニにとって最適な環境です。
ダニは気温25℃前後、湿度65%以上で繁殖が活発になるため、日本の梅雨~夏にかけて爆発的に増えます。
さらにダニそのものだけでなく、その死骸やフンはアレルギーの原因(ダニアレルゲン)です。
アレルゲンは目に見えません。「見た目が汚れていないからまだ大丈夫」と思いがちですが、実際には家のホコリ1g中にダニが数千匹潜んでいる可能性もあります。
定期的に丸洗いしてダニや雑菌をリセットしないと、知らぬ間にアレルゲンだらけの絨毯の上で生活していることになりかねません。
※掃除機がけなど日常掃除もダニ対策には有効ですが、生きたダニは繊維にしがみついているため普通の掃除機では取り除くのが難しいとされています。
カビ発生のリスク

冷房を長時間つけっぱなしにする夏は、部屋の上部と床付近で温度差が生じて床との間に湿気がこもりやすくなります。湿った環境で敷きっぱなしの絨毯を放置すると、裏側にカビが発生してしまうことも…。
絨毯裏のカビは気付きにくいため、気づいたときには広範囲に広がっていたということも少なくありません。
カビの胞子が空気中に舞い上がるとアレルギーや呼吸器系への悪影響も懸念されます。
絨毯クリーニングの適切な頻度は?
「汚れが目立ったら…」ではなく、実は汚れは見え始める前から積み重なっているものです。
一般家庭では年1〜2回の定期的なプロクリーニングがおすすめです。
特に以下のタイミングでクリーニングすると効果的です。
・夏の終わり(9月前後):汗・皮脂汚れや夏に繁殖したダニ・カビの対策として、素足シーズンが過ぎたら一度洗うのが理想的です。
・冬から春への切り替え時(3~5月頃):暖房によるホコリの蓄積や食べこぼし汚れの対策として、花粉シーズン前の春先にももう一度洗うとベターです。
一年中敷きっぱなしで使用するギャッベやウール絨毯なら、使用環境によっては半年に一度(水洗いクリーニングを年2回)できれば理想的です。
汚れを長期間放置すると繊維が劣化し、せっかくの絨毯の風合いや美しさも損なわれてしまいます。
夏を過ぎたあとの絨毯・ラグ・カーペットは、見た目以上に汗・皮脂・ダニ・カビ汚れが蓄積しがちな状態です。
思い立った今こそプロのクリーニングで見えない汚れまで徹底リセットし、安心して気持ちよく使える状態にしておきましょう。