クリーニングとペットの毛問題。猫の毛がついてる衣類はクリーニングできない?

クリーニング店をご利用下さるお客様が、日々どのような疑問を持っているのかと質問掲示板をチェックしてみたところ、

「クリーニングに出した衣類の猫の毛が取れていなかった(怒)」
「衣類に大量にペットの毛がついてるからクリーニングで取ってほしい。綺麗になりますか?」
「次回からペットの毛がついていないことをチェックしてから持ってきてくださいと言われて腹が立った。綺麗にするのがクリーニング屋の仕事じゃないの?(怒)」
「ペットの毛がついてるから預かれないと言われた(怒)」

などなど、ペットの毛(特に猫の毛)のトラブルでお困りのお客様の声が見つかりました。

目次

ペットの毛(猫の毛)がついた衣類をクリーニングに出すのはOK?


結論からお伝えしますと、ペットの毛がついた衣類は基本的にお預かりできません。
ペットの毛をキレイにしたくてクリーニングに出したいのに、どうしてやってもらえないの?とお怒りの気持ちは重々理解できるのですが、これにはクリーニングという業務を責任もって行うために、お客様にご理解いただかないといけない理由があります。

 

なぜペットの毛(猫の毛)がついた衣類はクリーニングしてもらえないの?

保健所からの指導によるもの

ペットの毛がついた衣類をお預かりできないいちばん大きな理由は保健所からの指導です。
街のクリーニング店では店舗で預かった衣類をまとめて工場に運んで、大型の洗濯機で複数のご家庭の衣類を一緒に洗うこともあります。

猫の毛が付着した衣類を他のご家庭のものと一緒に洗ってしまい、猫アレルギーがある方の衣類に付着してしまうと重篤なアレルギー症状が出てしまうこともあります。
万が一クリーニングが原因でこのようなことになってしまったらお客様にも申し訳ないですし、このSNS時代ですのでお店の存続にも関わる信用問題になってしまいます。
このようなトラブルを未然に防ぐために、ペットの毛が付着した衣類は保健所の指導の下お預かりできないのです。

 

クリーニングで取れるものではないため


ペットの毛(猫の毛)はドライクリーニングでもウェットクリーニング(水洗い)でも落とすことができないため、洗う作業に入る前に手作業で除去することになります。
クリーニング店でどうやってペットの毛を落とすのかというと、ご家庭と同じく粘着テープのコロコロなんです。
毛が付着していない状態になるまでひたすらコロコロコロコロ・・・。
デアではお預かりした衣類を他のご家庭のものと一緒に洗うことはありませんが、それでも数十分かけてコロコロで毛を取り除くこともあります。

本来であればペットの毛が付着した衣類はお預かりできないため、除去作業はクリーニング代金に含まれておりません。
あまりにもひどい場合は別料金としてお見積りとなることもあります。

 

どうしても他の衣類に付着するため

クリーニング店ではたくさんの衣類をお預かりするため、一緒に洗うことはなくても衣類についている猫の毛が他のご家庭の服についてしまう可能性は否定できません。

世の中には犬・猫が苦手な方もいらっしゃいますよね。
ペットを飼っているご家庭でもよその家のペットの毛がもし衣類についていたら?と考えるとやはりご不快になるのではないでしょうか。
衛生面を考えてもクリーニング店も慎重にならざるを得ません。保健所からの指導が入るのも当然のことなのです。

 

コインランドリーでトラブルになることもあります


もちろん、全ての飼い主さんがこういったことを行っているわけではありませんが、ペットを飼っている方の中には、大量の毛、ペットのおしっこなどが付着した敷き物などをコインランドリーで洗う方もいらっしゃいます。
ペットが触れたものやおしっこ、糞などがついたものはお断りの張り紙があるお店も多いのですが、コインランドリーは完全セルフですし、飼い主さんが「汚れてるからコインランドリーで洗えばいいや」くらいの感覚で使用する方もいらっしゃるようです。

コインランドリーを使用したら、ペットを飼っていないご家庭の布団に毛が大量についたとトラブルになってしまった事例もあります。

コインランドリーは利用者同士の信頼関係のもとに不特定多数の方が利用するものですが、どの程度の汚れのものを誰が洗ったかわかりにくいという側面もあります。
気にしだしたらキリがありませんが、不安なようでしたら皆様からお預かりする品物を平等に取り扱うクリーニング店にご依頼された方が安心かと思います。

 

ペットの毛(猫の毛)がついた衣類。デアならクリーニングできる?

デアのような宅配クリーニングではお客様からお預かりする際に検品ができないため、猫の毛が付着している衣類が届くこともございます。
しかし、デアにも保健所からの指導もございますので、基本的にペットの毛が付着した状態の衣類はお預かりすることができません。

ただ、1本残らずコロコロで取って下さい、と言うつもりもございません。
もちろん、除去していただけると大変ありがたいのですが、毛が付着していてもわたしたちは衣類を見ただけでご家庭で精いっぱいペットの毛が残らないようにご配慮いただいたものなのか、まったく気にせず送ってこられたものなのかはすぐにわかります。
除去するために大変な手間がかかりそうな場合は、別途お見積りとさせていただくことがございます。

 

皆様が気持ち良くクリーニング店をご利用いただくために


クリーニング店がペットの毛(猫の毛)がついた衣類をお預かりできない理由をお伝えしてまいりました。

これはおそらく全てのクリーニング店が困っている問題なのですが、クリーニング業界では当然のルールでもお客様にご理解いただけていないこともトラブルの原因だと考えています。

ただ、かといって店頭でブチ切れながら「猫の毛が付いた服は預かれません!」と感情的に断るのは、同じクリーニング店に携わる者としてサービスに問題があると思います。
お預かりできないにしても、お客様はその理由をご存じないことの方が多いので、お店側も説明して周知を図った方が相互理解につながるのではないかとデアでは考えます。

お客様に気持ち良くクリーニング店をご利用いただけますようにこれからも周知してまいりますので、ご理解いただけますと幸いです。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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