ちょっとの汚れも気になる神経質なあなたへ
永く使いたいものをクリーニング
本当に暑い日が続きますね。
夏休み、家でクーラーの涼しい部屋ばかりに居るという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
クリーニング店では、世間の休みが明けた時に注文が多くやってきます。
きっと、掃除されて普段クリーニングをしようとしていなかったものが出てくるからなのでしょうね。
部屋の掃除をすると、使用していない時計やバッグ、ネックレス、ピアス、指輪などが置きっぱなしだったということもよくあります。
今の時代も昔と変わらず、季節の変わり目である3月~5月、9月~11月頃がクリーニング店の繁忙期です。
この繁忙期に当たらない月は、バッグなどの季節を問わないものを注文いただくことが多いものです。
そして、季節の変わりめ以外に出されるお品物というのは、複数持っているモノや季節に関係ないものを依頼されることが多いようです。
見せます!私のバッグのビフォーアフター
劇的ビフォーアフターではないけれど・・・
今日ご紹介するのは、クリーニングのデアに勤めている私のバッグのクリーニング+リカラーです。
「劇的ビフォーアフター」
になっているかどうか、という意味では
「ぱっと見、どっちがビフォーでどっちがアフターか分からない」
という、いわばご紹介するには「不合格」のビフォーアフターです。
それでも、
「他の部分は綺麗なのに、スレが目立って持つには恥ずかしい・・・」
という理由から、レザー部分のスレをリカラーで目立たなくすることにしました。
きっと、私と同じように
「この部分さえ直せば持てるのに」
というバッグや財布を持っている方がいらっしゃるのではないかと思い、あまり「劇的」ではないビフォーアフターをあえて今回掲載することにしました。
表面上あまり変化のないビフォーアフター
クリーニング店のため、修理(リカラー)をする場合は必ずクリーニングをします。
バッグクリーニングは通常水洗いクリーニングをしています。
そのため、さっぱりと衛生的に綺麗になります。
ただ、画像では伝わりにくいのが残念なところです。
このグッチのキャンバストートバッグは、冒頭のビフォーアフター写真でお分かりいただけると思いますが、口部分のレザーのスレや剥げが一番改善したいところでしたので、全体的にみるとそんなに変化はないのです。
バッグの底部分はどうしてもスレが出やすい箇所
バッグを持っていて、底部分をあらわにすることはほとんどないかと思いますが、ふとした時にスレなどがあるとあまり印象がいいものではないですよね。
今回はレザー部分のリカラーをしていますので、底部分のレザーも補色しています。
こげ茶という濃い色だけに、ちょっとした補色でも綺麗になりますよね。
メイン部分のリカラービフォーアフター
この部分は、物の出し入れをする時に必ず目にする部分です。
この部分にスレや剥げがあると、とにかく目についてしまいます。
他人は見ていなくても、自分が一番目にするところが気になると、やはりあまり持ちたくなくなってしまいます。
ビフォーでは、レザーの劣化によって、剥がれのような部分がみられます。
しかし、上から色をのせることで、剥がれもなく滑らかな仕上がりとなっています。
曲線となっているため、どうしても剥がれが出やすい箇所ではありますが、これでこのバッグを使用できそうです。
リカラーで再生するバッグとは
リカラーとは
リカラーというのは、名前の通り
「リ=再度」「カラー=色」で、再度色をのせるという意味。
私はデアに勤めるまで、リカラーという存在を知りませんでした。
※リカラーは基本的には革素材のみ可能です。(一部の布素材はリカラー可能)
今回ご紹介している【GUCCI】グッチのキャンバス地トートバッグは、10年程前にインドネシア バリ島のDFS(免税店)で購入したもの。
当時のレートで60,000円程で購入しました。
デイリー使いをしていなかったため、そんなに汚れていないものの、口部分のスレと剥げが目立ってきてしまったのです。
最初に考えたのが、
「パイピング部分を取り替える」
ということ。
私は、革の上に色を入れる(のせる)という発想自体が全くなかったため、
「このパイピング部分って取り替える時どこまでバッグをバラすんだろう・・・」
などといらない発想をしていました。
そして、
「そんなことをしているお店はどこにあるんだろう?」
という疑問をいだきながらも、私はスレているこのバッグを使うのは恥ずかしいので、ずっと使えないままバッグを押入れにしまいこんでいました。
デアでは、たくさんのバッグのクリーニング・修理の依頼がきます。
それらのバッグのビフォーアフターを見ているうちに、
「自分のバッグも再生させたい!」
と思うようになりました。
価値観は人それぞれ
デアにやってくるバッグたちを見ていると、思うことがあります。
それは、
「希望の仕上がりレベルは人それぞれ違う」
ということ。
どういうことかというと、新品と見違うくらい綺麗なバッグを
「汚いバッグ」
と表現する人もいれば、
自分の感覚からすると、薄汚れていると思うようなバッグを
「比較的綺麗なバッグ」
と表現したり。
だからこそ、今このビフォーアフターを読んでくれているあなたが、
・どこのどういう汚れを気にするのか?
・どれくらいの金額なら、クリーニングやリカラーをしても良いと思うのか?
ということは主観でしかなく、残念ながら私たちクリーニング店にはお客さまの基準は分かりかねるということをお伝えしたいのです。
そして、今バッグのクリーニング+リカラー、色替えをお考えのあなたに
是非自分のバッグの状態に近いビフォーを下記から探して欲しいと思っています。
バッグクリーニングのビフォーアフター
バッグ以外のビフォーアフターもおすすめ
今回はデアに勤める私のバッグクリーニングのビフォーアフター紹介のため、
バッグクリーニングについての全体的なお話をさせていただきました。
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他のカテゴリーのビフォーアフターを見てみたいとお思いの方は、是非ご覧ください。