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レザー衣類の修理&色補正レポート3

目次

レザーコートの変色、退色

ビフォー
染色堅牢度が弱いレザーは、長く着用することにより、すべてのレザー製品は微妙に色が変わっていきます。
アフター
リカラー(カラーリング)作業で、風合いを残してカラーリングするのは、高度な技術と手間が必要です。

 

子羊革のレディスブルゾン

ビフォー
子羊革ですからとても柔らかいレザーなのですが、品物が入ってきたときの状態は、水シミがそこらあたりに付いて、型崩れも起こしていました。
家庭で洗濯してしまったとのことでした。
ビフォー
袖にはジュースのこぼした跡のようなおおきなシミがいっぱいです。
レザーの場合、家庭で洗っても革の内部まで染み込んだシミは落ちません。
まずレザークリーニング洗浄をして汚れを落とします。
加脂剤やレザー用の柔軟剤を加えた溶剤で洗います。
デアの皮革(レザー)クリーニング工場では、汚れ具合やレザーの種類やアイテムによって、またクリーニング方法の違いによって分別された洗浄機が並んでいます。
アフター
クリーニング後、カラーリングで補正します。シミ跡はすっかりなくなりました。
アフター
低温乾燥して、アイロン作業そして完成です。
クリーニング洗浄の仕上げとしてレザー用の油脂も加えてあるので、レザーがいきいきとしてきました。

 

レザーの変色とシミ

ビフォー
レザーは、紫外線に弱く、また湿気にも弱いので、着用していると変色してきます。
その古びたビンテージ感が好きだと言うレザー愛好家もいますが、これは、シミ汚れがついてしまっているので、補正してほしいとの要望です。
アフター
レザー専用のクリーニングをした後に、もとの黒に染め返します。
襟に茶色のスエードレザーはそのまま保護してのカラーリングですから、技術を要します。
ビフォー
擦れることが多い袖口は色が剥げてしまっています。
製造時のレザーの染色は、革をなめした後、顔料を吹きかける方法で染めるので、表面が擦れると中の地の部分が出てきてしまうのです。
アフター
より染色の定着がよい染料と顔料をうまく調合してカラーリングしました。
しっとりとした黒に仕上がりました。

 

ビフォー
濃い色から薄い色に染め替えは、大変難しい技術です。
アフター
茶色の色に、一度白い顔料を吹付け、乾燥させてから本番の色をのせていきます。
ビフォー
とても、いい感じに仕上がりました。
アフター
これはレザーの素材や状態によっては、うまくいかないことがあります。
染色職人が実際に品物をみて、判断することになります。

 

レザーの染め替えを楽しむ!

ビフォー
レザーは長く着用していると年ごとに色が変化してきます。
レザーならではの色の経年変化を楽しむこともできますが、色ムラが目立ってくると、その価値が下がってきます。
アフター
「ピンク系統の色に染め替えてほしい」というご要望でしたが、現状より薄い色に染め替えると、この場合、下地の色が残ってしまい色ムラができてしまうというご説明を差し上げ、茶色系統に落ち着きました。
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