今回お預けいただいたのは、キャンパス布地に牛革のトリミングされているハードタイプのコンビバッグです。
キャンバス布地バッグの黄色いシミとカビのクリーニング
お客様は大切に薄紙と箱に包んでしまっておいたに関わらず、バックの表面に黄色いシミが広がっていました。お客様のご要望はバッグの黄ばみの改善。今回のクリーニングではその黄色いシミ、バックに生えたカビのクリーニング・特殊漂白を行います。
キャンバス布地と革のコンビバッグのクリーニングは他店では断られることが多い
今回のお品物は革とキャンバスを使ったコンビバッグですが、コンビバッグのクリーニングは他店では『作業できない』と断られてしまうことも多い品物です。デアではコンビバックのクリーニングは可能であり、積極的にお受けしております。
ではなぜ他店では断られるかというと、第一には皮の部分に使われている染料が簡単に移染してしまうからです。
革の染料は水濡れ等に非常に弱く、革バッグのクリーニングなどでも水シミでお困りのお客様のご相談もよく受けます。その際はリカラーなどで調子を合わせシミを目立たなくするなど、それぞれに合った方法をとります。
では革を避けてキャンバス地だけを洗えばいいだけ……に思えますが、それだけでも高度な技術・ノウハウを持っていないと不可能です。
ご自分で洗うにしても、革部品以前にキャンバス地自体の洗浄が難しいのです。 ご自分で洗ってしまうと水濡れによるムラが発生したり、予期せぬ所からの色染み、大きな型崩れなど起きてしまう場合がございます。
ぜひ、キャンバス地の特殊漂白を得意とするデアにお任せいただければと思います。
デアのバッグ特殊漂白は、多くのカビが改善できます
キャンバス地の漂白に使用する洗剤は一つの漂白作業に対しても何種類もございます。 一例として、酸素系(汚れによっては逆に塩素系)を使った後に中和剤で中和して反応を止めます。
また、漂白で抜けてしまった色をリカラーで入れなおし、元のお色に近づけることも可能です。バッグのクリーニングと特殊漂白で綺麗になったのはいいけど前の色と違いすぎる、といった心配も解決できます。
デアのバッグの特殊漂白では、多くのカビは改善できます。
しかし、カビの侵食が深すぎて繊維が傷みきっていては改善の提案も行えず補修などの域に至ってしまいます。
キャンバス地が汚れたりカビたりしないようにするには、やはり日頃のお手入れが必要となってきます。
お買い上げになったときに撥水スプレーなどで防汚処置をすることや、年2回ほどの定期的な陰干し、 汚れなどをブラシで落としたり、様々な方法があります。
多少面倒でも、長く使われるのであれば日頃のお手入れをおすすめ致します。
今回のコンビバッグの特殊漂白はかなりの改善ができました。
汚れなどによる変色が落ちて、すっきりとした色になり、カビによる大きなシミも相当に落ちています。