革靴のカビ、どうしたらいい?
そんな経験ありませんか?
「軽く拭きとっておしまい♪」にしてしまうと、解決しないばかりか、繰り返す羽目になることも。
実は靴についてしまったカビは、ご自宅でのケアで何とかなるものと、専門店に依頼したほうがよいものがあります。
この記事では、ご自宅でできる対処法と、どういった場合は専門店へ依頼した方が良いかの判断基準についてご説明いたします。
カビの落とし方
革靴についているカビというと、どんなカビをイメージしますか?
初期の白いカビであれば、自分でなんとかすることもできますが、黒カビや茶色のカビの場合、そう簡単に解決しません。
黒カビは、革の繊維の中まで菌糸を伸ばして、奥深くまで入り込んで成長していく性質を持っています。
もし、表面的なカビ除去だけで繊維の奥に残ったカビを除去することができなければ、カビが一時的になくなったように見えるだけで、すぐにまた発生してしまいます。
また、黒カビのやっかいなところとして、黒カビの色素がカビ跡として革靴やブーツ表面に残ってしまうことがあります。
もしご自宅の革靴やブーツについてしまったカビが、黒カビや茶色いカビなら専門店へご依頼ください。
デアのレザーシューズクリーニングなら、カビ跡もリカラーや色替えなどで補色してあげることで修復いたします。
カビ取り作業は屋外で行いましょう。
室内で作業すると、吸い込むばかりか、カビの胞子を室内にまき散らす結果にもなりかねません。
また、カビの種類によっては、カビ性肺炎を引き起こすことが知られていますので、吸い込まないよう注意してください。
市販のカビ用ミストを使う際は、目立たないところで変色がないか確認してからご使用ください。
用意するもの
乾いたタオル 数枚
市販の皮革製品カビ用ミストなど
- 1.乾いた布で、カビをできるだけ拭き取る
- 2.別のタオルにカビ用ミストを吹き付け、靴のカビを拭き取る(カビ取り)
- 3.靴本体にミストを吹きかける(防カビ)
- 4.風通しの良い場所で乾燥させる
ちなみに、市販のカビ用ミストの説明書にも
カビが深く入り込んでいると取り除けない場合があります
皮革表面に残ったシミは落ちない場合があります
と書いてあるように、深く根を張ってしまったカビは、なかなか取り除けないためにカビの発生を繰り返します。
またカビによってできてしまったシミやカビ跡はカビ用ミストや除菌スプレーでは改善することができません。
カビの状態によっては、一度クリーニングに出してしっかりと革靴のカビ取りを行うことや、革の痛みやシミに対してリカラーなどの修復をおこなえるような専門店へのご相談をお勧めいたします。
ビフォーアフター
カビが側面、つま先、全体まで、しっかりとついてしまったブーツ。
水洗いクリーニングで汚れもカビもキレイになりました。
職人が、型崩れや縮みがでないよう、丁寧に仕上げております。
- ビフォー
- アフター
こちらは個性的なデザインが美しいレザーシューズ。もちろん靴紐も外して、細かな部分まで丁寧に洗っています。
革にも本来の艶が戻っているのがわかると思います。
- ビフォー
- アフター
カビを予防するには
そもそもカビの胞子は、土の中や、空気中に存在しているため、カビのない環境を作ることは難しいんです。
だからカビを予防するには、できるだけ革靴にカビを付着させたままにしないこと、カビの増殖しない環境で保管することが必要になります。
雨に濡れた日はもちろんのこと、一日履いた靴は、汗を吸っていますから、水分を含んでしっとりしています。
靴を履いた後は、汚れをブラシで払い、風通しの良い所で、陰干しする。
日常のメンテナンスならこれだけでも、カビを防げます。
濡れてしまったときは、中に新聞紙を詰めたりして、余分な水分を取り除くのもいいでしょう。
カビの餌となる革用クリームのつけすぎも注意。
靴箱内の湿度があがらないように、定期的に換気するのもオススメです。
そして、革靴内側に染み込んでしまった汗や、汚れは半年に一度水洗いクリーニングにだして、カビの餌となる汗や皮脂、汚れやホコリなどを一度リセットする。
日々のお手入れと定期的なクリーニングを取り入れることで、履きなれた革靴、お気に入りのブーツと付き合っていきませんか?