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家庭でできる洗濯の仕方、シミ抜き方法をクリーニングのプロが解説! ~黄ばんだ白ジャケットの漂白と手洗い方法・アイロン仕上げまで~

目次

洗う前に汚れとシミのチェック

白のコットンジャケットです。全体的に黄ばんでいます。白だから余計に目立ちますね。

襟の部分などが特にひどいようですね。汗をかいてそのままにしていると、汗が酸化して黄ばんでくる現象です。白だから目立っているので、色のついたジャケットでも同じようになり、色がくすんできます。汗は水洗いでしか取れません。一般のクリーニング店では、こんな品物でもドライクリーニングが普通です。ドライクリーニングでは、黄ばみは取れません。クリーニングに出しても黄ばんだまま帰ってきた、食べ汚しがそのままで、家で手洗いしたらとれたという経験があるでしょう。それなら家庭でも十分に手洗いできますので、トライしてみましょう。

浴槽のフタを利用して手洗い

ここは、手洗いの水洗い場です。家庭では浴槽のフタを利用しましょう。その上で作業します。シャワーを45度ぐらいに設定してお湯をジャブジャブかけます。これだけでも、汗やホコリを取り除いてくれます。これをクリーニングのプロは「シャワー洗浄」と呼びます。最も衣類への負担をかけない洗浄方法です。
洗濯物を手洗いする理由は、汚れたところを個別にブラッシングして洗うことができるということですが、それより大切なことは、洗濯機の中に入れてガラガラ回すことによる衣類へのダメージを少なくするということです。
次に、たらいに洗剤をいれ泡立てます。泡は洗浄力を強くするのです。洗剤は100%天然石鹸を使っています。石鹸は泡立ちもよく、洗浄力も強いのです。市販の合成洗剤でも構いませんが、天然石鹸は肌荒れやアレルーなどになる心配がなく安心です。
洗剤を広げた洗濯ものにかけ、十分染み込んだら、次の作業です。

洗剤は泡立てると洗浄力はアップする!

柔らかくブラッシングをします。お風呂の椅子に腰掛けてやれば疲れません。
使っているのは市販のナイロンたわしです。お湯を使っていますから、優しくブラッシングしても汚れが取れてきます。
衣類の洗濯と温度の関係は、温度が高ければ高いほど、洗浄力が増し、きれいになる度合いが高くなるのです。薄汚れてしまった白いタオルやシーツなどは、高温でクリーニングすると真っ白になります。
しかし60度以上になると、繊維に縮みや型崩れを起こしてしまうのでやめましょう。
茶色いシミを見つけました。
よく見ると、固形物が固まっているように見えます。食べ汚しでしょう。これはドライクリーニングでは取れませんね。
構わずブラッシングしたら取れてしまいました。しみ抜きの基本は、正しい洗浄方法で、手洗いすることが基本です。黄ばみや、油性の染み、汚れさえも洗剤とお湯で洗うと大体のものは取れてしまします。
しかし手洗いでも取れないものがあります。黄ばみが進んで茶色になってきたものや、色が移染したもの、インクなどの特殊な染みです。
全体的な汚れや黄ばみを取り除いたら、洗濯機にいれて本洗いですが、ほとんどの汚れは取れていますから、シャワーでさっとゆすぎます。石鹸はゆすぎ性が良いのです。それから30秒くらい脱水機に入れて、ハンガーにかけて自然乾燥となります。手洗いが隅々まで行きわたらない場合は、洗濯機で短時間のデリケート洗いにしてください。衣類にとって洗濯機の中で長時間ガラガラ回すのは危険です。生地を痛めてしまうからです。

黄ばみは酸素系漂白剤(ワイドハイター、ブリーチ)に一日漬け込む

またこのように、黄ばみがひどい、茶色に変色してしまった場合は、漂白作業を付け加えなければなりません。
その場合は、酸素系漂白剤(ワイドハイター、ブリーチ)に数時間漬け込むことをおすすめします。
大きなたらいやバケツに、酸素系漂白剤キャップ2杯を入れて漂白します。塩素系漂白剤(ハイター、ブリーチ)は金属に反応しますので、使えません。

家庭アイロンでもできるアイロン仕上げのコツ

自然乾燥後、すっかり染みもなくなり、黄ばみの部分も白くなりました。
シャワー洗浄、手洗いブラッシング、酸素系漂白による黄ばみ除去と衣類にとって、負担をかけない洗い方をしてきましたが、それでも衣類が水に浸かった分、少しの縮みやシワができてしまいます。
これを補正するのが、アイロン仕上げです。

※洗濯で縮む繊維は、コットン素材とウール繊維です。ポリエステルなどは比較的縮みません。
コットン素は、水や洗剤のアルカリに強い強い反面縮みやすいというデメリットがあります。繊維の中に水を含んで膨潤し、乾燥すると以前よりも収縮し、縮んでしまうのです。
セーターやコートに使用されているウール繊維は保温に優れていますが、その役割をするウロコ状の”スケール”と呼ばれるものが、水によって閉じてしまい、繊維が硬くなり縮んでしまうのです。
これを避けるために、できる限り繊維に負担をかけない洗い方をすべきです。

アイロンは裏地から掛けるのが原則

アイロンは裏地に掛けるのが原則です。
表地にかけてしまうと、アイロンの重みで繊維が寝てしまい、風合いをなくしたり、テカリの原因となります。これはワイシャツでも同じで、アイロンは裏からかけましょう。
みなさんも体験があると思いますが、縫い目の部分は、芯が入っていたり、繊維の方向の縦横が違っていたりするので、縮み方が違っており、片一方にシワが寄ります。
これを修正するのは、家庭のアイロンでは難しいと思います。家庭アイロンでは出る蒸気の量は一定で、圧力も弱いのです。業務用はアイロンからでる蒸気の量をちょ据付するレバーがついており、それを微妙に調整しながら、シワを伸ばしシルエットを整えて行くのです。
こんな具合に伸ばしていきます。
厚地の冬物ならまだしも、コットン素材やシルクに夏物の薄地のスーツなど、家庭のアイロンで仕上げるのは、難しいのではないでしょうか?
そんなときは、以上のような方法で、家庭で手洗いして自然乾燥してから、クリーニング店にアイロン仕上げだけをお願いしてみたらいかがでしょうか。ちょっとしたクリーニング工場なら、人体、ズボンプレッサーなど仕上げの機械も揃っています。金額はクリーニング料金の3割~4割引きでやってくれます。

一般のクリーニング店にまるごと出してしまうと、ドライクリーニングになってしまって、汗汚れや黄ばみは取れません。それだったら洗いは家庭でしっかりやってから、仕上げだけをクリーニング店に依頼すると、全く高品質なクリーニングと同じレベルの洗濯・仕上げができます。

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