家庭洗濯のよくある質問「洗濯機編」おすすめの洗濯機は?ドラム式洗濯機と縦型はどっちがおすすめ?

今回の家庭でできる超洗濯術では、家庭洗濯のよくある質問として洗濯機Q&Aをご紹介します。
ドラム式洗濯機と縦型洗濯機はどっちがおすすめ?など、皆さんが本当に知りたい質問にクリーニング店監修でお答えいたします。

目次

一人暮らしにおすすめな洗濯機のサイズは?


あくまでも目安になりますが、一人分の洗濯物の量は約1.5㎏と言われています。
一人暮らしで毎日、または2日おきくらいに洗濯するなら「4.5㎏」程度で十分ということになります。

ただ、4㎏台の洗濯機は選べる種類が少ないかもしれません。また、一人暮らしでも洗濯物をためがちな方は5~6㎏サイズの方が使いやすいでしょう。このサイズであればタオルケットやシングル毛布も洗えるので寝具をこまめに洗いたい方にもおすすめです。

ワンルームマンションなど単身世帯向けの物件は大きな洗濯機が置けないこともありますので、購入前に必ず玄関、廊下、脱衣所(洗濯機置き場)の扉、防水パンのサイズを測って洗濯機が搬入・設置できることを確認して下さい。

二人暮らしにおすすめな洗濯機のサイズは?

二人暮らしに最適なサイズは5㎏~7㎏と言われているのですが、私の体感では二人暮らしで5㎏サイズは小さいと感じます。

5~6㎏をおすすめできる人

衣類とタオル類を毎日洗濯する分には差し支えありません。
でも、夏場には寝具もこまめに洗いたい、たまにはカーテンも洗いたいし洗えるソファーカバーなどインテリアも洗いたいというお洗濯好きな方は、5㎏サイズの洗濯機は小さく感じてしまうかもしれません。5~6㎏サイズはコスパ重視のおふたりにおすすめです。

7㎏サイズをおすすめできる人

7㎏サイズの洗濯機は、二人暮らしで2日に1回程度お洗濯をするご家庭に向いています。
また、今までは10㎏以上の洗濯機を使ってたけど、家族が独立して大きな洗濯機が不要になったという世帯もこのサイズが使いやすいでしょう。

忙しくてこまめにお洗濯できない方、将来を見越して大きいサイズの洗濯機も気になる方、お洗濯が好きな方には8㎏以上の洗濯機も検討してみて下さい。

もっと大きなサイズの洗濯機は?

二人暮らしで10㎏サイズ以上の洗濯機を使うメリットは、大量の洗濯物を1度に洗えること、夏用掛布団、シングル毛布などの寝具、洗えるカーペット、カーテンなど大物洗いもできること。
日々のお洗濯に加えてこういったものを洗いたい場合や、まとめ洗いをする方、夫婦世帯でお子さんが生まれるご予定がある場合などは大きな洗濯機の方が便利なことも多いでしょう。

ズバリ、ドラム式と縦型洗濯機。どっちがいいの?


ドラム式洗濯機の方がなんとなくかっこいい感じがしませんか?
鳴り物入りで日本にやってきた舶来品みたいな(笑)

縦型洗濯機のメリット・デメリット

●メリットは?
縦型洗濯機のメリットは汚れ落ちが良い、一人暮らしサイズからファミリーサイズまで種類が豊富、ドラム式洗濯機よりも価格帯が低いなど。
日本では昔から縦型洗濯機が主流だったので種類が豊富で選びやすく、家庭洗濯で落としたい汚れをちゃんと落とせるという安定感が選ばれるポイントなのだとか。(家電量販店スタッフさんに聞いてきました!)

●デメリットは?
縦型洗濯機はたっぷりの水の中を洗濯物を泳がせるように洗います。そのため、いちばん大きなデメリットは節水しにくいこと。ドラム式洗濯機と比べると節水機能は劣ります。
水や電気代がもったいないからといって洗濯物を詰めすぎてしまうと摩擦がおこってしまい衣類が傷む原因になります。

ドラム式洗濯機のメリット・デメリット

●メリットは?
ドラム式洗濯機の大きなメリットは、少ない水で洗うため水道代の節約になること、乾燥機能が充実していることです。
特に乾燥機能に関しては縦型洗濯機と比べ物にならないと言ってもよいくらい充実しています。

衣類に優しい洗い方ができると言われることもあるのですが、クリーニング屋さんとしてはこれはどうかな?と思います。
ドラム式洗濯機が衣類にやさしく洗える理由としては、洗濯槽の構造によって衣類が持ち上げられて落ちる「叩き洗い」になるため、縦型洗濯機と比べると摩擦がおこりにくいという理屈のようです。

しかし、縦型洗濯機でも洗濯物の量を適量にする、デリケートな衣類はおしゃれ着用洗剤(中性洗剤)を使って「おしゃれ着洗い」「ソフト」などのやさしく洗えるコースで洗うなど、お洗濯の基本を守ればダメージを防ぐことができるので、一概にドラム式洗濯機の方が衣類に優しいと言えないのです。

●デメリットは?
ドラム式洗濯機のデメリットは、
・洗浄力の弱さ
・真横ドラムは洗濯物を途中で入れられない
・価格
などがあります。

特に知っておきたいデメリットは洗浄力についてです。

ドラム式洗濯機の洗浄力が弱いと言われる理由は、少ない水で洗うことから洗剤が泡立ちにくい、汚れが水に溶けだしにくいなどのようです。
ドラム式洗濯機はヨーロッパで普及していたものが2000年代に日本でも販売されるようになりました。
しかし、ヨーロッパと日本では洗濯環境がちょっと違うことをご存じでしたか?


例えばフランスでは水で洗濯をすることはまずなく、温水やお湯で洗います。あちらの水は石灰成分が含まれている硬水なので、洗剤が泡立ちにくく洗浄効果を発揮しにくいのです。
そのため、普通の洗濯でも水温を30℃~40℃程度に上げて、もう少し汚れている衣類なら60℃で洗うなど水質が洗濯に向いていない部分を温度でカバーしているわけです。

日本の水は軟水なので洗濯に向いていないことはありません。しかし、2022年の現在もドラム式洗濯機を使っているご家庭で「汚れ落ちが悪い」と感じている方は実際にいらっしゃいます。
メーカー側も利用者の声に応えて、洗濯機の内部で水の温度を上げる温水機能を付けたり、シャワーの勢いで汚れを落とすなどの付加機能をつけているドラム式洗濯機もあります。
しかしこれは逆に考えると、ここまでしないと日本の洗濯環境には合わないとも考えられるのではないでしょうか。

まとめるとこうなります。

★縦型洗濯機が向いている人
・洗浄力が高い洗濯機が良い
・コンパクトな洗濯機が良い
・途中で洗濯物を追加することがよくある
・コスパも大切
★ドラム式洗濯機が向いている人
・乾燥機能がしっかりした洗濯機が良い
・乾燥機と洗濯機の一体型が良い
・節水性が高い洗濯機が良い

どこに価値を感じるのかはそれぞれですが、たとえば「そこまでひどく汚れる衣類がなく、乾燥機能があった方が助かる」という場合はドラム式洗濯機でも良いでしょう。
しかし、乾燥機能は使わない、汚れものが多い、節約のためにあまりお湯で洗濯したくない、価格も重視という方は縦型洗濯機の方が後悔がないと思います。
まずはご自分の希望をしっかり把握しましょう。

洗濯槽の掃除は本当に必要?

洗濯槽の掃除は必要です。
掃除の方法や頻度については洗濯機の説明書に書かれているかと思いますが、1~2か月に1回ペースでやっておくとカビや臭いの予防になります。

気がついたタイミングで手軽に掃除するならば市販の洗濯槽クリーナーを購入しても良いのですが、ご家庭にある漂白剤で掃除することもできますよ。

洗濯槽クリーナーは酸素系と塩素系どっちがいいの?

ネットの口コミやブログでは酸素系漂白剤をおすすめされていることが多いのですが、クリーニング屋さんとしては塩素系漂白剤をおすすめします。

なぜなら、洗濯槽の汚れは主にカビ(黒カビ)で、これらを効果的に落とせるのは酸素系漂白剤ではなく塩素系漂白剤だから。
「まぜるな危険」のイメージから塩素系漂白剤はちょっと怖いと思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、酸素系漂白剤と混ぜなければ大丈夫。
定期的に洗濯槽も掃除して、毎日スッキリとお洗濯しましょう!

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